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横浜DeNAの監督は工藤公康?
横浜DeNAベイスターズの三浦大輔監督が今シーズン限りでの退団を発表し、次期監督候補として工藤公康氏の名前が挙がっています。
工藤公康氏といえば西武ライオンズ、福岡ダイエーホークス、読売ジャイアンツ、横浜ベイスターズと29年間の現役生活で4球団渡り歩いたレジェンドです。
意外にも指導者歴は福岡ソフトバンクホークスの監督のみという実績ですが、監督に就任する前から投手育成に関する著書を出版していたりしています。
監督としては福岡ソフトバンクホークスを7年間指揮しており、リーグ優勝3回、日本一5回という驚愕な成績を残しています。
特に短期決戦に強くクライマックスシリーズで敗退したのはリーグ優勝を逃した2016年のみであり、2018年と2019年は2位から日本一になっています。
監督としてこれだけの実績を持っている工藤氏ですので、監督として招聘したい球団は多数あると思いますが監督復帰の可能性はあるのか。
特に噂されている横浜DeNAベイスターズの監督就任はありえるのか。
今回は考察を記事にしていきます。
結論:可能性は低い
早速結論から入りますが、来シーズンの横浜DeNAベイスターズ監督に工藤公康氏が就任する可能性は非常に低いと考えます。
理由としてはいくつかありますが、一番の理由は王貞治会長と城島健司氏の存在です。
後述しますが工藤公康氏は他球団で監督就任がほぼ決まりかけていたことがあります。
直前で白紙となりそこから5年間コーチにも監督にも就任することなく、2017年に王会長からの要請でソフトバンクホークスの監督に就任したという話があります。
そこから7年の長期政権とその期間中に城島健司氏が特別アドバイザーとして就任しており、両者の存在が工藤氏にとって離れることのできない球団になっているのではないでしょうか。
近い将来のソフトバンクホークスへの復帰の可能性も大いにあると考えています。
ではなぜDeNAベイスターズの監督就任が噂されているのか、また可能性が0ではないと思うのかを以下で考察していきます。
現役時代に所属した経験も
横浜DeNAベイスターズの次期監督候補に工藤公康氏の名前が挙がっている理由のひとつに、現役時代3シーズンだけではありますが横浜ベイスターズに所属していたということがあります。
人的保障として2007年に移籍し当時43歳ながら先発として活躍しています。
43歳に移籍し3年間在籍していたため、退団時には46歳となっています。
規定投球回には一度も到達していませんが、移籍初年度には7勝、2年目はひじの故障でほとんど投げていませんが3年目はリリーフ転向で46試合登板するなどフル回転で活躍しています。
残念ながら3年目終了時に戦力外となっていますが、チームの若返りを図るという理由のため仕方ない部分はありそうです。
この3年間があったからこそ、来シーズンの監督候補に名前が挙がっていたり、後述する監督就任要請があったのだと思います。
初代監督に決まりかけていた
来シーズンの横浜DeNAベイスターズの監督候補に工藤公康氏の名前が挙がっている理由2つ目は、DeNAベイスターズの初代監督に決まりかけていたからです。
2011年に横浜ベイスターズの株を保有していたTBSホールディングスが大半の株をディー・エヌ・エーに譲渡することになり、ディー・エヌ・エーによる横浜ベイスターズ買収とオーナー変更が承認されました。
それによって球団名が横浜DeNAベイスターズとなり新たなスタートを切ることが決まったのですが、その初代監督に決まりかけていたのが工藤公康氏でした。
鹿取義隆氏と達川光男氏のコーチ入閣を希望していた工藤氏と初代GMに就任した高田繁氏との間で溝ができてしまったことによって破談となってしまいました。
工藤氏が監督に決定したと報道していた会社もあったため大きな驚きがあったのを覚えています。
これによって中畑清氏の監督就任へと繋がっていったのですが、この流れを考えると工藤氏のDeNAベイスターズ監督就任はないと考えた方が良いのかもしれません。
GMは降りたとはいえ球団に高田氏が在籍している以上、両者が歩み寄ることはないでしょう。
本命候補は石井琢朗
来シーズンの横浜DeNAベイスターズの監督は石井琢朗氏が本命ではないかと言われています。
古巣ベイスターズにコーチとして戻って4年目のシーズンが終わったところで、今年は二軍でも指導しています。
自分が監督になったときに出てくる若手を探しに行っていたのかもしれませんね。
現役晩年を広島カープで過ごしたこともありベイスターズ復帰に時間がかかってしまいましたが、ファン待望の復帰からの監督就任という期待を持たせてくれていますね。
マシンガン打線の切り込み隊長
石井琢朗氏といえば現役時代は俊足巧打の一番打者として1998年の日本一に貢献しています。
チーム打率が驚異の0.277というマシンガン打線の切り込み隊長として打線を牽引し、最多安打と盗塁王のタイトルを獲得しています。
ゴールデングラブ賞も1回獲得しており、走攻守すべてにおいてハイレベルな選手であったことがわかります。
複数球団でのコーチ歴
現役時代は横浜ベイスターズと広島カープで活躍した石井琢朗氏ですが、その2球団に加え読売ジャイアンツとヤクルトスワローズでもコーチとして選手指導にあたっています。
2012年に引退してから今シーズンまで常にユニフォームを着て指導していることからも、コーチとしての優秀さがよくわかりますね。
ジャイアンツ時代は原監督との確執が噂されたように上の人に対してもしっかり物を言える性格であることがわかります。
指導者としての能力は申し分なし
石井琢朗氏の指導スタイルは「できなくて当たり前」と思って根気強く指導していくスタイルです。
現役時代の実績やプライドから「なぜそんなことができないんだ」という指導をしている人が多い日本野球界には珍しいタイプですね。
今の時代には間違いなくフィットしていますし、若手育成のためには必要な指導法です。
監督候補に挙げられている石井氏ですが、コーチの方が向いている可能性もあるかもしれません。
その他の監督候補者
来シーズンの横浜DeNAベイスターズ監督候補には多くの候補者が挙げられています。
石井琢朗氏が本命候補であることに変わりありませんが、ニュースで多く取り上げられている候補者の方々を挙げていきます。
本当に多くのOB選手が挙げられているため、独断で3人厳選し紹介していきます。
すでにあり得ないという報道が出てしまっている方もいますがご了承ください。
厳選した3人以外の候補者としては、アレックス・ラミレス氏の復帰や栗山英樹氏の就任も期待の声があがっています。
谷繁元信
1人目は谷繁元信氏です。
1998年に横浜ベイスターズを日本一に導いた正捕手です。
中日のプレイングマネージャーをしていた経験があるため中日OBとイメージされている方も少なくないはずです。
谷繫氏自身も監督就任に前向きな考えを持っているため、可能性としては高いのではないかと考えていました。
しかし8月の時点で監督候補から脱落したとの報道があったため、真偽は定かではありませんが可能性は低そうです。
村田修一
横浜ベイスターズOBで読売ジャイアンツ、独立リーグでも活躍した村田修一氏も候補の1人でしょう。
ベイスターズ在籍時は不動の四番として活躍し、暗黒期と呼ばれた時代に活躍していた選手です。
FAでジャイアンツに移籍したことによってベイスターズとの縁は切れたのではないかと思われていましたが、読売ジャイアンツと千葉ロッテマリーンズのコーチを経て2025年よりDeNAベイスターズのコーチに就任しています。
打撃指導に定評があるためすぐに監督就任とはいかずこのまま打撃コーチを務めることになりそうですが、数年後には監督就任もあり得そうですね。
若い監督の長期政権を考えているのであれば、第一候補に挙げられそうな人材です。
駒田徳広
最後は読売ジャイアンツ、横浜ベイスターズで活躍した駒田徳広氏です。
現役時代は満塁男として通算では195本塁打と決して多くはない本数にも拘らず、13本が満塁の場面で打った本塁打となっています。
13本の満塁本塁打は歴代4位の記録で、野村克也氏、落合博満氏、清原和博氏よりも多くの満塁本塁打を打っています。
1998年の横浜ベイスターズ日本一には5番打者として貢献し、守備力も非常に高い選手でした。
指導歴としては横浜ベイスターズでコーチ経験があり、他にも東北楽天ゴールデンイーグルスに加え独立リーグや大学でもコーチ経験があります。
読売ジャイアンツでは今シーズンまで三軍監督も務めていましたが、先日の報道で今シーズン限りの退団が発表されています。
来シーズンは横浜DeNAベイスターズのユニフォームを着ている可能性もあるのではないでしょうか。
相川亮二に決定!?
ここまで色々な予想を書いてきましたが、つい最近横浜DeNAベイスターズの監督は相川亮二氏に決定したとの報道がありました。
会見があったほどですので確定で間違いありません。
今季は一軍野手コーチ兼ディフェンスチーフコーチということで、そのまま内部昇格ということになりそうです。
多くの有名OBの名前が挙がっていただけに意外という声もありますが、実績も豊富で素晴らしい人選であると言えます。
ここからは相川亮二氏について紹介していきます。
球団OBで豊富な実績
相川亮二氏は横浜ベイスターズに所属していた捕手で、谷繁元信氏の後釜として活躍していました。
北京オリンピックやWBCにもメンバー入りしており、レギュラーではありませんがメダル獲得に大きく貢献しています。
現役中は横浜ベイスターズからヤクルトスワローズに移籍し、ここでも正捕手として活躍しています。
晩年は読売ジャイアンに移籍し小林誠司選手の控えとしてチームを支えています。
3球団渡り歩いた経験豊富なキャッチャーです。
オーナーの要望にも合致
横浜DeNAベイスターズの南場オーナーは監督人事について、積み上げてきた土台を発展されられる人、長期政権を任せられる人という要望を出されていました。
野手のチーフコーチをしていた相川氏はうってつけの存在だったのでしょう。
年齢も49歳とまだまだ若いため、チーム成績によっては長期政権を任せられる人材でもあります。
レギュラーと控えの両方を経験している相川氏だからこそできるチーム作りがあるはずですので期待したいですね。
コーチとしての実績も
相川亮二氏は2017年に現役を引退し、読売ジャイアンツのコーチとして3年、横浜DeNAベイスターズのコーチとして4年間のコーチ歴があります。
引退後の1年間はメンタルトレーナーとしての資格を取得しており、指導者としてのキャリアを積んでいます。
ジャイアンツのコーチ時代には大城卓三選手を鍛え上げ正捕手に押し上げた実績もあります。
7年間のコーチ歴でも中身はとても濃いものであり、実績は豊富といえるでしょう。
まとめ
昨年日本一ながらも阪神タイガースに独走を許したからなのか、三浦大輔監督が突然の辞任を発表し監督人事が注目された横浜DeNAベイスターズ。
石井琢朗氏や工藤公康氏など球団OBの名前が多く挙がっていましたが、一部で相川亮二氏に決定したと報じられています。
相川氏は選手としても指導者としても実績十分ですので、とても期待していいはずです。