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軟式バットの長さはどうやって選ぶ?長いほど飛ぶってのは大嘘。「バット選びの基本」

バットの長さはどうやって選ぶ?

野球の公式規定では106.7cm以下とありますが、その長さを使う選手は99%いません。

基本的には少年野球68cm~82cm、中学野球82cm~86cm、それ以降が83cm~86cmになります。

小学生は1年から6年まであり、体の成長もそれぞれ違うので幅が広くなっています。

では、どうやって自分の最適な長さを知ることが出来るのか気になりますよね?

ここではその人に合った長さを知る方法について紹介していきます。

身長が同じでも腕の長さや手の大きさに違いがあるので、色々な方法を試したうえで検討してください。

また、小学生や成長期前の中学生の方は少し長めのバットを選んでおくことをおすすめします。

 

 

方法①脇の下から指先までの長さ×1.3

1つ目の方法が脇の下から指先までの長さを測る方法です。

腕を下に下げた状態で脇の下から指先までの距離×1.3が最適な長さの目安になります。

身長が高くなると腕の長さも長くなるので身長に比例してバットの長さも長くなるわけですが、身長の伸び方と腕の長さの伸び方は全然違います。

身長が高いが腕の長さはそこまで長くないという方も多いと思います。もちろんその逆もあります。

そこでこの腕の長さ×1.3をして何cmになるのかを確認してみてください^^

筆者の場合は身長176cmの腕の長さ71.7cmなので、71.7cm×1.3cm=93.2cmとなります。

さすがに長すぎですが、この体型であれば90cmのバットを使うことも試してみる価値はあるかもしれません。

では2つ目の方法に移ります。

 

方法②胸の間から指の付け根までの長さ※筆者実践する方法

2つ目の方法は腕を方の高さまで上げ横に開き、胸の間から指の付け根までの長さを測る方法です。

この方法も腕の長さが関係してくるためあくまで参考値として考えてください。

この方法では計測した長さをそのまま使用します。

筆者は84cmだったので、ようやく基準値に近いところに落ち着きました。

胸の間から指先までと言われる方もいるのですが、筆者としては指の付け根までと考えており、小学生の頃からこの方法でバット選びを行っています。

現在は少し短めのバットが好きなので83cmのバットを使用していますが、84cmでも問題なく使用できます。

それでは3つ目の方法に移ります。

 

方法③腰骨から地面までの長さ

3つ目の方法は腰骨から地面までの長さを測る方法です。

腰骨から地面までの長さのバットがその人に合ったバットの長さであるという話もあります。

しかし、これも体型によって変わるのであくまで参考値になります。

足が長い人は100cmを超える人もいるでしょう。

筆者も100cm近くありました。

もちろん100cmも規定内であるため試してみる価値はあると思います。

ただ、そこまでのバットはプロ野球選手でも扱っていないのでおすすめはできません。

 

バットの長さの目安

ここまで最適なバットの長さを知る方法を紹介してきましたが、正直に言って体型によって変わります。

ここでは身長と体重によるバットの長さの目安を紹介したいと思います。

上記で紹介した測定方法と合わせて自分の体にとって基準となる長さを選定していきましょう。

成長期前のお子さんは少し長めのものを選ぶことも考えておいてください。

体重/身長110~120cm120~130cm130~140cm140~150cm150~160cm160~170cm170~180cm180cm~
30~35kg67cm67cm70cm73cm76cm78cm80cm80cm
35~40kg67cm70cm73cm76cm78cm80cm80cm80cm
40~45kg70cm73cm76cm78cm80cm82cm82cm82cm
45~50kg73cm76cm78cm80cm82cm83cm83cm83cm
50~55kg76cm78cm80cm82cm83cm83cm84cm84cm
55~60kg78cm78cm80cm82cm83cm84cm84cm84cm
60~70kg78cm80cm82cm83cm84cm84cm84cm85cm
70kg~80cm80cm82cm83cm84cm84cm85cm85cm

 

小学校低学年

小学校低学年のお子さんは70cmのバットをおすすめします。

もちろん身長が高かったり体重があり力があるということであれば80cmに近づけていくのもありでしょう。

小学3年生で標準体型であれば73~76cmのバットを使うのがいいと思います。

小学生の内はバットを1度は買い替えるという考えが必要になります。

コストはかかりますが、必要なことになってしまいます。

 

小学校高学年

小学校高学年のお子さんには76cm~82cmのバットがおすすめです。

少し幅広いですが成長に差が出やすい時期なので仕方ないかと思います。

上記の目安表では73cmほどでも書かれていますが、73cmとなると軽すぎる場合があるため76cm以上をおすすめします。

身長140cmほどであれば76cm~78cm。

150cmほどであれば76cm~80cm。

160cm以上であれば80cm以上がおすすめになります。

あとは重さ等から選ばれるのが良いですね。

 

中学生

中学生は82~85cmのバットを使用することが多くなります。

体の大きさや振りやすさなどから長さと重さを決めていきましょう。

小学校高学年から中学生というのは成長期の違いで体格差が出やすい時期になってしまいます。

しかしバットは軟式の一般用を使うことになってしまいます。

成長が早く体ができあがりつつある子は問題ないですが、成長期がきていない子は少年用のバットを使うのもありだと思っています。

恥ずかしいなんてことはありません。

バットを扱えてヒットを打てるならそれが正しいのです。

成長が進めば自然と重いバットも振れるようになっていきます。

 

高校生以上

高校生、大学生、草野球人は83cmから85cmのバットを使うことになるでしょう。

軟式野球で主流となっているビヨンドマックスは83cm~85cmの販売となっています。

高校生以上となると体も出来上がっており83cm~85cmのバットは問題なく扱えますのでそこまでの心配はありません。

どうしても長いバットを使用したい場合は木製や竹製のバットであれば90cmほどの物は販売されています。

しかし、ビヨンドマックスの飛距離と比べると圧倒的に落ちてしまうのでその覚悟が必要になってきます。

ビヨンドマックスについての記事は⇩

 

 

長いバットは飛ぶなんて嘘?

長いバットと短いバットなら長いバットのほうが飛ぶ。

それは半分正解で半分間違いです。

長い方が飛ぶ。重い方が飛ぶ。

ただそれだけを考えているとせっかくヒットやホームランを打つ技術を持っていても、その技術を無駄にしてしまいます。

ここではあなたの技術を無駄にしないために、長いバットを使用することについて説明していきます。

 

 

 

遠心力を利用する

長いバットと短いバットを使用した場合、遠心力を利用できるので長いバットを使用した方が飛びます。

それは間違いのないことです。

少年野球をしている人が67cmのバットを使用するより82cmのバットを使用した方がホームランを打てる確率は上がります。

草野球をしている人も同じで、83cmのビヨンドマックスを使用するより85cmのビヨンドマックスを使用した方がホームランを打てる確率は上がります。

ではなぜ筆者は半分正解で半分間違いだと書いたのか。以下に続きます。

 

短い方が振りやすい

突然ですが、長い箸と短い箸があるとします。

どちらを使う方が豆をつかみやすいですか?

答えは短い箸です。

その理由は短い方が手で扱いやすいからです。

もちろん大人が子ども用の箸を使うと、それは上手く扱えないかもしれません。

バットもそれと同じで短いバットのほうが振り抜きやすいですが、短すぎると振りにくさを感じてしまいます。

長くて扱いづらいよりは短い方が扱いやすいので、長いのと短いので迷った場合は短い方を選択しましょう。

 

短くても上手く扱えるなら柵越えホームランは打てる

長いバットを使用した方が遠心力を利用できるのでボールを遠くに飛ばすことができると書きましたが、それはあくまでそのバットを上手く扱えてこその話です。

いくら遠心力が利用できると言っても、長いことによってスイングスピードやヘッドスピードが落ちてしまっては飛ぶものも飛ばなくなります。

短いバットのほうが振りやすければ、そちらを使うようにしましょう。

柵越えホームランはミート力とスイングスピードが合わさって生まれるものです。

筆者が初めて柵越えホームランを打ったのは小学生6年生の時でしたが、その時使用していたのは76cmのバットでした。

他の選手は80cmのバットを使用していることが多く、短いバットを「外角が届かない」とか「長い方は飛ぶ」とか言ってましたが、結果として筆者の選択は正しかったと言えます。

 

 

バットの長さによるメリット・デメリット

ここまで自分に合ったバットの長さを知るための方法や身長・体重別の目安を書いてきましたが、あくまで目安でありはっきりとした裏付けはありません。

ここからはバットの長い短いについてそれぞれのメリットとデメリットを紹介していきます。

バットは1cm違うだけで振る感覚が全く変わります。

打つときは1cmのずれで芯を食うこともあれば、芯を外すこともあります。

1~2cmで迷っている方はこれから書くことを参考にバットを選んでください。

 

長いことのメリット

まずバットが長いことによるメリットですが、一番は遠心力を利用することができる点です。

遠心力を利用できると打球の飛距離が確実にアップします。

もう一つのメリットはバットを買い替える頻度が少なくなる点です。

体の成長に合わせてバットを買い替えないといけなくなる場合がありますが、長めのバットを買い短く持って使用することで買い替える頻度を減らせます。

体が大きくなったり力がついてきたら、少しずつ長めに持ち替えてみてはいかがでしょうか?

 

長いことによるデメリット

次に長いことによるデメリットですが、一番は長いことによって扱いづらく自分本位のスイングができなくなる点です。

感覚ではわかりにくいかもしれませんが、やや短いバットを使用してみることで感じることができると思います。

しかしこのデメリットはバットを短く持つことによって解消できます。

指一本分短く持つだけで大きく変化しますし、長すぎる場合はこぶし一つ分短く持つのもありです。

金属バットにはグリップが巻かれているので、短く持っても滑る感覚は少ないです。

 

短いことによるメリット

次に短いことによるメリットですが、一番は操作性が増すことでミート力が上がる点です。

バットが短くなれば自分本位のスイングができるため、思ったところにバットを出すことができます。

そのためボールとのコンタクト率が上がり空振りはもちろん打ち損じも減ります。

もう一つのメリットは振りやすさが増すことです。

振りやすさが増すことでスイングスピードが上がるため、ミート力が上がることに加え飛距離がアップします。

長いバットのほうが飛ぶという理論を覆すことができます。

 

短いことによるデメリット

最後に短いことによるデメリットですが、一番は買い替える頻度が増えることです。

これは子どもにしか当てはまらないことですが、コストがかかるということは親御さんの負担が増えてしまいます。

成長期前のお子さんだと体の成長に合わせてバットを買い替える必要がでてきます。

しかし上記している通り少し長めのバットを買い、短く持つことで不安は解消されるでしょう。

長いバットを短く使うことで、両方のデメリットをなくすことができます。

 

まとめ

今回はバットの長さについて色々と説明、紹介をしてきました。

バット1本を選ぶのに長さという点だけでもこんなに確認するところがあるかと思いましたよね?

子どもの頃は好きな〇〇選手モデルのバットを使いたいとか思うことも多いと思いますが、自分にあったバットを使用しなければヒットを打つのも難しくなってきます。

筆者自身は小学生の頃に欲しかった80cmのバットではなく、76cmのバットを使用していたことが良い結果につながったことは間違いありません。

振りやすいことが最も大切なことです。

振りやすさから自分に合ったバットを選んでください。

紹介した測定方法も参考になる数値の一つに過ぎません。

色々振った上で選んでください。

もちろん、90cmや100cmのバットが振りやすいのであれば長いバットを使用するのもありです。

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