目次
ビヨンドマックスの歴史
軟式野球をしている方でビヨンドマックスを知らない人はまずいませんよね?
軟式野球に革命を起こしたと言っても過言ではありません。
小学生から大人まで愛用する軟式野球最強のバットですが、発売から今日まで20年を超える長い歴史があります。
この20年という歴史の中で、どのような進化を遂げてきたのかを紹介していきます。
ビヨンドマックスとは
ビヨンドマックスとはミズノ社から発売されている軟式野球用バットです。
軟式野球特有の「飛距離が出ない」「打球が遅い」といった、投手戦になりがちな状況を問題視する声を覆すように開発されました。
打球部にウレタンを使用しており、ボールの持つエネルギーをロスさせないことになり、大幅な飛距離アップに成功したバットです。
発売から20年以上、進化を続けている革命バットです。
現在発売されているモデルの価格は5万円を超えます。
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初代ビヨンドマックス
初代ビヨンドマックスは2002年に発売が開始されました。
ゴムボールが潰れることによる飛距離ダウンを考え、打球部にウレタンを使用するという革命的発想から開発されました。
発売当初はここまでの広まり方をするとは思いませんでしたが、軟式野球の歴史を変えたバットということになります。
前述していますが、投手戦になりがちな軟式野球への改革として開発されたバットです。
超軽いビヨンドマックス「オーバル」
ビヨンドマックスの特徴といえば、その飛距離性能からもパワーヒッターが使うことが多く重めのバットだという印象でした。
しかし、オーバルはとても軽いバットとして発売されました。
このオーバルのテーマが「打ち損じを減らす」ことであり、従来のビヨンドマックスよりやや楕円形に作られています。
飛距離はやや落ちているという声もありますが、力のない子どもでも振れるという利点があります。
革命的飛距離「ギガキング」
ビヨンドマックスの長い歴史の中で、素材まで変わることはそう多くないはずなのですが、2017年に発売されたギガキングは反発係数が4%アップするほどの素材変更を行いました。
それまでのモデルより少し重さを感じるのですが、飛距離性能が抜群にアップしています。
2018年からの新軟式ボールにも対応しており、これが最終形態だろうと思っていました。
最終形態?「レガシー」
ギガキングが最終形態だろうと思っていたのですが、そこからさらに7%反発係数をアップさせたバットが2021年に発売されました。
軟式野球最強のバット「ビヨンドマックスレガシー」です。
ボールが変わったことによる変化もあるのですが、飛距離が段違いでピッチャーがかわいそうになります。
草野球チームだとチーム内に3人はこのバットを持っている人がいるイメージです。
新たにレガシーメタルが発売されていますが、さすがに最終形態であると思っています。
使用禁止について
ビヨンドマックスは今でも使用禁止についてよく話題になりますが、実際に使用禁止になった例が存在します。
これから使用禁止になった例と何故使用禁止になったかについて説明していきたいと思います。
特に学生野球に関わる内容になります。
2007年中学大会での禁止
1つ目は中学軟式野球での禁止です。
2007年、全国中学校体育連盟は主催する中学生の軟式野球の大会でビヨンドマックスを使用禁止にしました。
その後数年で解除にはなっていますが、各々の連盟によって使用を許可しない場合もあるそうです。
ちょうど筆者が中学3年までは使用できたのが、次の代から使用できなくなったはずです。
高校の軟式野球
2つ目は高校の軟式野球での禁止です。
高校の軟式野球は金属と木製を使用することができますが、ウレタン製であるビヨンドマックスはそれらに該当しないということで使用が禁止されています。
もし、ビヨンドマックスの使用が認可されていたら2014年の延長50回という記録はなかったことでしょう。
タイブレーク制導入のきっかけになった試合ですが、ビヨンドマックスを使用できていたらタイブレークの導入はまだなかったかもしれません。
その他ローカルルールで
その他にも各地域で学生野球では使用禁止になっているところがあるようです。
大人の草野球で禁止になることはないはずですが、もし購入を考えられている方は確認した方がいいと思います。
とても高価なものなので買って使えなかったっていうのはもったいないです。
なぜ使用禁止になるのか
学生野球で使用禁止になった例を紹介してきましたが、なぜ禁止になるのか気になりますよね?
飛距離が出るバットなら使った方がいいという意見もあると思います。
これから使用禁止になる理由を説明していきます。
実際に使用しているとなんとなく理解できるかもしれません。
それではいきます。
飛距離が出過ぎる
1つ目の理由は飛距離が出過ぎることです。
飛距離が出てホームランになるなら最高!って考え方もありますが、軟式野球で使用するグラウンドはフェンスがない場合もあるため、飛距離が出過ぎることで人に怪我をさせる危険性が出てきます。
学校の部活はグラウンドを複数の競技で使用していることがほとんどであるため禁止にする必要があるのです。
打球速度が上がりすぎる
2つ目の理由は打球速度が上がりすぎることです。
打球速度が上がることによって怪我のリスクが跳ね上がります。
特に小学生や中学生は体格に大きな差が出てしまう時期であるため注意しなければいけません。
将来ある野球選手を怪我で失うのは野球界にとってもメリットは一つもないので、使用禁止にする必要があります。
経済的理由
3つ目の理由は経済的な理由です。
簡単な話ですが、ビヨンドマックスを買えるチームと買えないチームの2つに分かれてしまうということです。
経済的に潤いのあるチームはビヨンドマックスを買い、試合でも結果を残すことができます。
ですが、反対のチームはそれができないのです。
そこをフェアにしようという考えで使用禁止になっている場合もあります。
技術向上のため
4つ目は技術向上のためです。
小学生、中学生は基本から身につける必要があります。
しかし、ビヨンドマックスによる飛距離や打球速度で勘違いを起こしてしまうリスクがあるのです。
最近のビヨンドマックスは簡単に飛びます。
学生時代補欠だったおじさんでもホームランが打てるほどのバットです。
子どもの内は道具に頼らず、技術を向上させていきましょう。
まとめ
軟式野球用バットビヨンドマックスの歴史について紹介してきました。
20年を超える歴史あるバットは今だに進化を続けています。
お金でヒットやホームランを買うも良し。
金属にこだわって打撃技術を高めるも良し。
ですが、子どもの技術向上にはビヨンドマックスはおすすめできません。
そのレベルに適したバットを使用して野球を楽しみましょう。